●「浅草艶絵巻 3月公演」レポ
2017年3月15日と22日、浅草リトルシアターに行って艶絵巻の前半と後半の初日を見てきました。今月の演目は新作2点を含む4作品でしたが、前半(15日〜19日)は「トキのはなし」「淪落」「金色夜叉」後半(22日〜26日)は「芋虫」「淪落」「金色夜叉」 明治・昭和初期・終戦直後そして平成の現代と、各時代を生きた(生きている)女たちの物語。艶やかでした。以下、公演中なので簡単に。○新作「トキのはなし」(牧瀬茜原作)出演:牧瀬茜、小枝ノリユキ、つちやまい暗転の中、「卒業○真」のインストルメンタルが流れ、照明がつくと牧瀬さん黒いシックな服で立っています。久しぶりに母校(名門女子高みたい)を訪れたフジコです。そして恩師(小枝)と再会、しばし昔話に花が咲きます。やがて話題はフジコの親友の「トキちゃん」のことに。なおトキちゃんは最後まで登場しませんが、キーパーソンです。そのあと後輩のミヨコ(つちや)が登場、△関係(?)に。可愛いぶりっこのイヤな女をまいさん超好演。コミカルでちょっと毒のあるおしゃれな作品でした。それにしても牧瀬さん、人間の心理を熟知していますね。
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- 03/23 21:59- 行った人削除
●「浅草艶絵巻 2月公演」レポ
2017年2月13日(月)浅草リトルシアターに行って今月の艶絵巻の初日を見てきました。以下、公演中なので簡単に。1「はざま」(山口六平原作)出演:さかき藍(あおい)、森健太郎新作です。10年前に創った1時間の作品を今回20分に凝縮したとか。暗転の中、グレゴリオ聖歌みたいなアカペラが流れます。これが伏線?照明がつくと、さかき藍さん(SMではおなじみですが、今回艶絵巻初出演)が白いセクシーなドレスで椅子に腰掛けています。そしてスーツ姿のモリケンこと森健太郎氏と二人芝居になっていきます〜軽妙で、ちょっとHな。初演なのに息の合った掛け合い。コミカルでありながら、中々深い。山口氏の人生観,女性観、の現れた愛すべき作品でした。1時間バージョンもぜひ見てみたいです。2「裏紫」(樋口一葉原作)出演:灯月いつか、小枝ノリユキ今回で3回目です。不倫を扱った樋口一葉の短編の舞台化。今日的な、というか永遠のテーマですね。いつかちゃんの人妻もすっかり板についています。小枝氏も落ち着いた良い味を出しています。劇中で歌われる鬼○ち○ろの歌も、物語に深み(あるいは崇高さ)を与えています。
- 02/14 21:02- 行った人削除
●「浅草艶絵巻 新春公演」レポ
2017年1月19日(木)・20日(金)、浅草リトルシアターに行って艶絵巻を見てきました。今年から毎月8日間の公演になったようです。今回(13日〜20日)の演目は1芋虫2裏紫3夢十夜4金色夜叉の4本立てでした。以下、各作品の印象を簡単に。1芋虫(江戸川乱歩原作)出演:黒崎優、森健太郎新作です。暗転の中、分列行進曲が流れ、少しして照明がつくと、出征する須永中尉(森)と見送る妻の時子(黒崎)「生きて帰ってください」暗転。すぐ血のように赤い照明。激しい銃撃戦。果敢に闘う夫。そして被弾。が、本当の地獄はこのあとです。少しコミカルとも思える展開に最初は戸惑いましたが、これがかえって現実の悲惨さをあぶり出していきます。しだいに精神が崩壊していく妻…原作が発表されたのは昭和4年ですが、反戦、介護、そして介護する人のケアなど、今日的な問題をのど元に突きつけてくるようです。2裏紫(樋口一葉原作)出演:灯月いつか、小枝ノリユキ12月の再演です。申し分のない夫を持ちながら不倫に走る妻の心の葛藤。裕福で優しい夫は小枝氏のはまり役。
- 01/25 13:16- 行った人削除