長文レポのサンクチュアリ
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●「浅草艶絵巻 2月公演」レポ

2017年2月13日(月)浅草リトルシアターに行って今月の艶絵巻の初日を見てきました。
以下、公演中なので簡単に。

1「はざま」(山口六平原作)出演:さかき藍(あおい)、森健太郎
新作です。10年前に創った1時間の作品を今回20分に凝縮したとか。
暗転の中、グレゴリオ聖歌みたいなアカペラが流れます。これが伏線?
照明がつくと、さかき藍さん(SMではおなじみですが、今回艶絵巻初出演)が白いセクシーなドレスで
椅子に腰掛けています。そしてスーツ姿のモリケンこと森健太郎氏と二人芝居になっていきます〜軽妙で、ちょっとHな。
初演なのに息の合った掛け合い。コミカルでありながら、中々深い。
山口氏の人生観,女性観、の現れた愛すべき作品でした。1時間バージョンもぜひ見てみたいです。

2「裏紫」(樋口一葉原作)出演:灯月いつか、小枝ノリユキ
今回で3回目です。不倫を扱った樋口一葉の短編の舞台化。今日的な、というか永遠のテーマですね。
いつかちゃんの人妻もすっかり板についています。小枝氏も落ち着いた良い味を出しています。
劇中で歌われる鬼○ち○ろの歌も、物語に深み(あるいは崇高さ)を与えています。
ラスト、さりげなく着物を脱いでゆく場面は、まさに日本の美、ですね。

3「金色夜叉」(尾崎紅葉原作)出演:朱魅、大橋健太郎
超名作に真正面から取り組んだ舞台の1月に続き再演。
ごぞんじ熱海の海岸の場面からスタート。
貫一役の大橋氏、さいしょはもの静かに語り始めます。それが次第に熱を帯びてきて、貫一が乗り移ってきたように。
対する朱魅さん、お宮になりきってこれをしっかり受け止めます。台詞はもとより、台詞の無い時の表情が良い。
最期の床に倒れた場面は、私はなぜかJ・E・ミレーの「オフィーリア」の絵と重なりました。全く違う悲劇ですが。

上演時間は通して約90分。外に出ると、やっぱり寒い〜(笑)
なおこの演目は16日までで、後半(17〜20日)は「裏紫」「金色夜叉」「外科室」(美樹うらら主演)になるそうです。

- 02/14 21:02
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