2016年9月30日(金)浅草リトルシアターに行って艶絵巻(9/28〜10/1)の楽前を見てきました。出演は女優陣が牧瀬茜、朱魅、灯月いつか、黒崎優(初)、つちやまい、和田渚、男優陣が小林歩祐樹、小枝ノリユキ、森健太郎(初)、司会は山口六平の皆さんでした。以下、簡単に。
1「蜘蛛の糸」。艶絵巻では何人かの女優さんに演じつがれている芥川の名作ですが、今回は初出場の黒崎優さんがチャレンジ。お釈迦様になりきって神々しく艶絵巻デビューでした。ナレーションは牧瀬茜さんが黒のドレスでお洒落にセクシーに、カンダタ役はつちやまいさんが体当たりの熱演。なお黒崎さんは今日までで、明日(10/1)は友坂さんが出るそうです。
2「春琴抄」。先月から始まった演目で、何回か映画化された谷崎潤一郎の名作です。自虐的とか耽美的とか、良いとか悪いとかを超えた一つの究極の愛の姿を、灯月いつか・小林歩祐樹の息の合ったコンビで魅せてくれました。
3「雪女」。牧瀬さん脚本・出演です。7月からの演目ですが更に円熟。この美しくも悲しく、そしてちょっと怖い物語を見事によみがえらせてくれました。悲劇のなかにも笑いの要素ありで、短い期間だったお雪と巳之吉(みのきち)の夫婦の生活はこれが実体だったんじゃないか、と思わせるものがあります。
4「唐人お吉」(村松春水原作)、今回初演です。幕末に来日したハリスのもとに遣わされ、そこを去った後も人々の偏見に遭い、短い生涯をとじたお吉の物語。レクイエムが流れる中、あでやかな着物姿の朱魅さんと、黒い衣裳の浅草くじら座の5人(つちや、和田、小林,小枝、森)が登場。オペラのような場面構成でこの幕末のヒロイン像に迫ります。朱魅さんのお吉は子供の頃を語る時は無邪気に明るく、そして後半は凛として誇り高く演じてくれました。
なお艶絵巻、次回は10月26〜29日だそうです。
- 09/30 23:58
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