（３rd）タイトな身頃のかっちりしたトップスに、ゆるふわなフリル使いのロングスカート。全体的に淡いパステルカラーで白×青×緑のグラデーション。陽光に煌めく穏やかな水面を連想させるダンス、そして衣装は‥ステージが進むごとに、その色彩と舞いに「深み」が徐々に付与される。二曲目はブルーパープル系‥フリフリのネグリジェドレスで。一般的にはロング丈なんだろうけど、ここではショート。足元には白いブーツ。衣装を脱いでトップレスに転じると、マリンブルーのコインアクセサリーで埋め尽くされた小さなビキニショーツのみの姿になり、シースルー‥ブルー系の布を振り翳して艶やかに舞う。陽光に煌めく波間から少しずつ深い海の底に沈潜してゆくかの様な「流れ」になっている‥。十分過ぎるキャリアがあるのにも関わらず、時に拙く、妙に初々しい「西園寺グランブルー」が‥観客を「海底」へと誘う。

（４th）淡いピンクのＡライン‥シンプルなシルエットのロングドレスには小さな花を模した「飾り」が散らされている。鍔の広い帽子を被り、その縁を両手の指先で軽く摘まみながらのゆったりした足の運びが「貴婦人のバカンス」を連想させる。続いてはデニムのミニスカートにアッシュピンクの無地のＴシャツ。ビーチボールを携えサンダル履きの、カジュアルな夏休み。服を脱ぐと白のビキニスタイル‥そしてピンク地に花柄の布を腰に巻いてパレオ風。それだけでグッと大人びて見えて、ドキリとする。シースルーの布を被って本舞台に伏して始まる最後のパートは、多分‥俯せ＆大の字の体勢‥ぺったり潰れたシルエットから立ち上がる、ちょっと異彩を放つもの。立ち上がった後も布はしばらく被ったままで‥シースルーでありながら透明度が十分でない素材とも相まって、判然としない彼女の表情が何ともミステリアスだった。その布を払い除けてからのラストスパートは、溌剌としたムーヴが印象に残る。ステップを踏みまくり、軽快にジャンプする姿が意外にアクティブで‥カワイイのだ。

- 08/04 15:55
- くるりん