【かんなさん】「だんじりじゃーい!」野太い声で檄が飛ぶと‥ノリの良い曲に合わせて黒半纏にオレンジのダボパン姿で力強く大団扇を振るう。半纏を脱ぎ捨て、双肩出しのチューブトップで花道を駆け抜けると‥僅かに上にはみ出した乳房が「たゆんたゆん」と揺れる。激しい揺れで徐々にずり落ちるチューブトップの真ん中に指を掛け、引き上げる仕草がセクシーだ。客席に背を向け、顔は真横に向けると‥チカラコブを作る様なポージング。ダンスで鍛えられた背筋群の美しい翳り。絶妙に脂肪も乗っていて‥彼女の中で「男と女」が激しく火花を散らしているのが見て取れる。やがて完全に「男人格」に憑依された「かんな兄ぃ」は、背中を反らせ‥カノジョの頭を撫でながら「仁王立ち」でair尺八に目を細める。盆で胡座をかいてコッチへ来いよ‥と手招きしたり、熱い情事の後は腕枕を差し出して「此所で休めよ」と気遣いを見せたりもする。流れる汗も拭わずに盆の中央で大の字になり‥ハァハァと荒い息遣いを見せるのは「彼」なのか「彼女」なのか。どちらにしても潤んだ瞳の亡我の表情は実に悩ましく、艶っぽい。ラストは「祭」の字が目一杯に描かれた件の大団扇を振りかざして見得を切る‥。当代きってのエンターテイナー=かんな嬢の圧倒的な運動量&「なりきり力」に魅せられる。
【HIKARUさん】白い肌襦袢を着崩して盆で演じるオナニーベッドは‥驚くほど「露出」が少なかった。片肩を出し、前をはだけ‥それでも両の乳房を揃って拝める瞬間は稀で、組み替えられる脚の奥に控える秘唇もまた然り。自らの身体をまさぐり‥慰める掌の動きは着崩した襦袢の向こう側にあって、妄想はいやが上にも掻き立てられる。満を持して取り出された‥黒光りするディルドゥ。根元には小さな鈴が幾つも犇めき合い‥まさに「鈴なり」だ。官能の表現を抑制したオナニーベッドは、大音量の中で淡々と‥粛々と‥儀式の様に執り行われる。「擬似性交」から立ち昇る感情は‥「エロス」というよりも、寧ろ詩情。盆のある場所から、自分が立っている正面後方までの距離はどれ位だっただろう。もし、傍に居る事が出来たなら‥囁く様に鈴が鳴る小さな音色を聞く事が出来たのだろうか。
- 12/02 17:50
- くるりん