【初芽里奈さん】白のミニスカワンピース風セパレーツ。その上に黒のジャケットを羽織り、先端に☆がついた魔法少女風スティックをタクトがわりに振るうコンダクター=初芽里奈。背景は左からスタンドに立てられたアコースティック・ギター、ピアノ柄が描かれたシングルソファー、エレクトリック鉄琴?と並び‥さながら「ひとり音楽会」といった趣き。オレンジのスパンコールが眩しいセパレーツに着替えると、プリティ・ウーマンのリミックスに合わせて軽やかに指揮をとる‥。客席に手拍子を促したり、ストップをかけたり、とインタラクティブな展開が楽しい。また、ステージ終盤‥アコースティック・ギターを相方に演じる様々なポーズの変遷がバラエティに富んでいて目を見張る。ギター+スワン、ギター+膝つき片手差し上げ、立てたギターに膝つきで対峙して腰を使うエアsex‥等々。よくぞこれだけのバリエーションを思いつくものだと感心しつつ‥一番見たかった「演出」は結局見れず終い。それはフリ‥ではないシンガー=初芽里奈の弾き語り。上手くなくていい。生歌を‥何だかとても聴きたくなった。盆の真ん中、裸で胡座をかいてギターをかき鳴らす。ストリップらしくって‥良いんじゃないかな?
【ALLIYさん】何年ぶりかで「川崎」に来たのだけれど‥立ち見でも、盆までの距離がかなり近い事にまず驚かされた。そのせいか、暗転のかかる薄い闇の中‥脚を大きく開いて立ち「盆つき」でスタンバイしている彼女の姿が大きく見える‥。やがて照明が灯ると‥まるで、コースに放たれた競争馬の如く縦横無尽にステージを駆け巡る彼女。ハットをくるくる器用に廻してサッと被ったり、大股で花道を練り歩いたり。かなり早いタイミングで椅子に飛び乗り〔四つん這い+片足後方突き出し〕を披露したり‥と、最初から「全開」。出し惜しみ無し。途中から連続するリズムセクションの強いK-POPSにも力負けしない‥メリハリのあるムーヴで挑んでいた。演目自体はSNAで披露したデビュー作なのだろうけど、衣装がパールピンクからシルバー基調のやや渋いものに。また、激しく演じながらも客席の反応を窺う余裕も見られた。表情もいい感じに解れている。最後の「破顔一笑」も‥以前は緊張から解き放たれた「安堵」の笑顔だったけど、今回はやるべき事をやりきった達成感がもたらす「会心」の笑顔。「ありがとうございましたぁ」大きくて良く通る声が、その充実ぶりを物語る。
- 12/02 10:30
- くるりん