DX歌舞伎町
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●HIKARUさん 2013 7/2 4th stage [1/2]

横幅は1.2m〜1.5m見当。高さは床から天井まで目一杯。本舞台の中央にはシースルーの‥黒い布が張られている。客席から見て左側の床の上‥四つん這い、というよりは俯せに近い体勢で身構えている。四肢は左右に大きく拡げられ、顔は正面。左手を右前に‥右手を左前に。かと思えば左前に出した右手を素早く引っ込める。反対側も然り。まるでマジシャンがカードをシャッフルするかの様に、目まぐるしく‥同じ動作を繰り返す。そのムーヴが一旦途切れると、今度は低い体勢のままで右に‥左に。身体ごと素早く、滑らかに移動してみせる。立ち上がる彼女。身体にフィットするパッチワーク調の装いには、所々にクモの意匠が描かれている‥。振り返り、背後の黒い布を掴み‥引き毟ると、そこには縦長の同心円と、その中心から外側へ放射状に伸びる数本の直線。蛍光色のピンク‥細いロープで描かれた「クモの巣」が現れる。本舞台の左端にふたつ、右端にひとつ、カラビナが設えられていて‥彼女は左右に行き交いながらロープを引っ張り、カラビナに固定する。アシンメトリーな方向に目一杯引っ張られたクモの巣は‥僅かに歪み、空中に禍々しい形を描いていた。その手前に立って、激しいダンス。やがて錐揉みするかの如く身体を捩り‥袖に消える。再び弾かれた様に還ってくる彼女は、一転‥蝶々の装い。タイトな身頃のトップスには蔓草模様が描かれ、スカート部分はふんわり、裾拡がりのミニスカート。シースルーの白い布に柄をあしらった‥繊細なチョウの羽根を背負っている。パッと見の印象はバレエのコスチューム‥チュチュに近いかも知れない。ステージ幅一杯に張り巡らされたクモの巣を背景に、左右に行き交いながらの優美な舞い。途中‥流れの中でクモの巣を掴むと、左右の移動距離が徐々に縮まってくるのが解る。そしてついに。激しく踊りながら同時に身悶える美しいチョウの「化身」が糸に絡め取られ、クモの巣の罠に落ちてしまう‥かと思われた次の瞬間。彼女は一本の‥ピンクの細いロープを手に引きながら、花道を一気に駆け抜ける。盆の上に滑り込み、命懸けの脱出劇に成功するものの、そこで力尽きて‥倒れてしまう。(続く)

- 08/11 17:10
- くるりん


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