2018年6月30日(土)浅草Rに行って「Steps On Broadway(以下SOB)1」の楽日を見てきました。
ブロードウェイ・ミュージカルをテーマにそれぞれの踊り子さんがその人にしかない魅力をを存分に発揮、これぞ浅草Rといった観がありました。女性客も多
く、毎回満席で最終回では何十人も立ち見が出て、大入袋が配られたそうです。以下簡単に。
コーラスラインの「○ne」が流れ、「本日は…」と真白希実さんの声で開演のアナウンス。そして始まります。
1景 大見はるか「Kinky Boots」(倒産しかけた靴工場を奇抜なアイデアで再建する物語)
靴音が響き、カーテンが開くと大見さんバックダンサーたちを従え赤い衣裳で劇中の ドラァグクイーン(drag
queen=女装芸人。drug=薬とは関係なし)になりきって強気のダンス。さっそく飛ばしています。
2景 みおり舞「Cats」(日本では劇団四季が公演。都会のゴミ捨て場に集まった猫たちの物語)
「ラプソディー・イン・ブルー」がアンニュイに流れ、白いドレスに猫耳のみおりさん(ヴィクトリア)登場。続いて黒いタキシードに猫耳の真白さん(ミス
トフェリーズ)出てきて息の合ったデュエットに。みおりさんが片足連続回転(フェッテ)を魅せると後ろで真白さんが側転を決めたり、などなど。
後半はみおりさん1人でシースルーの白い猫衣裳で、猫の喜び悲しみそして希望を舞台からはみ出さんばかりにダンスで表現していきます。もう猫になりきっ
てバレエシューズの裏が肉球に見えてきました。なお「Cats」といえば「メモリー」がつきものですが、それは使わずガーシュインで通していて、それが
この演目に絶妙に合っていました。
3景 鶴見つばさ「Little Shop of
Horrors」(ドジな花屋の店員が新種を作って恋人の名にちなんでオードリー2と名付けて育てたら食人植物になってしまった、というB級ホラー)
群舞からスタート。そのあと鶴見さん赤い髪に緑の衣裳という強烈な色彩でオードリー2のダンス。しかし優しい笑顔で観客と一緒になって手拍子したりオタ
芸したり。この人はお客の心をつかむのが上手いですね。スリムで長身、きれいなパイ○ン。
4景 友坂麗「Cabaret」(ライザ・ミネリ主演の映画でも有名です)
最初みおり舞さんコミカルな男装で出てきて劇中歌「ウィルコ○ン」をドイツ語で歌います。舞台はナチスが台頭する1930年頃のベルリンのキャバレー。
ちょっと頽廃的な雰囲気です。少しして主役の友坂さん椅子に腰掛け強気に登場。やはり目力があります。後半は友坂さん1人でダンス。赤いドレスに黒いス
トッキングが白い肌に映えます(ナチスの旗の色にしたのは強烈な皮肉か)。切れの良い動きと、決めのポーズ。しびれますね。
ここで10分間の休憩。この間スクリーンに明日からの出演者の紹介と、今回の演目のまたヘタウマ解説(笑)
後半になります。
5景 川菜ひかる「Sister Act」(歌手デロリスと修道女たちが巻き起こすハートウォーミングな物語。邦題「天使にラブ・ソングを」)
最初川菜さん鈴木さん大見さんの3人、銀色の修道女の衣裳でかわいくダンス。そのあと川菜さんが残って、讃美歌がきよらかに流れる中、天上から降り注
ぐ、少しエメラルドな青い光の中で、白い衣裳で静かに踊る姿は、聖母マリア様みたいで、見ていて心が洗われるようでした。
6景 鈴木ミント「Evita」(マドンナ主演の映画でも有名ですね。貧しい家に生まれ才気と美貌でのし上がり大統領夫人になって権力を奮い33歳の若
さで死去したアルゼンチンのエビータことエヴァ・ペロン(1919〜1952)の波瀾の生涯)
幕が開くと若い女性がなにか思案しています。どのコートを着ようかどの帽子をかぶろうか、と。夢見る少女。
時は流れ、大統領夫人エビータの登場です。白いドレスで様々な思いをこめてベッドショー。そして「アルゼンチンよ、私のために泣かな○で」が流れる中、
赤いバラを1本持って誇り高く踊ります。
7景 真白希実「Chicago」(これも映画になり、リチャード・ギアが敏腕弁護士の役で出演。禁酒法時代のシカゴではスキャンダルや犯罪・裁判さえ
もエンターテイメントと思われていた。そんな時代背景の下、ダンサー志望のロキシーとライバルのヴェルマの女性2人を中心とする大人たちの、ダーティー
でセクシーでスリリングな物語)
最初は真白さんみおりさんとダンサーさんたちの群舞。そのあと真白さんが残ってダンス。黒いドレスなのでこれはヴェルマの方かしら。シックで大人の雰囲
気で、はっとする美しさ。ミロのビーナスみたいに見えてきました。
8景(バックダンサー4人を含む11人)全員集合。お揃いの金色のシルクハットに金色の燕尾服にハイレグで、定番「Si○g Sing
Sing」で乗りよくダンス、そして鈴木さんのMCだったかしら、メンバー紹介。盛り上がって拍手のうちにカーテンが閉まります。
最終回ではこのあと拍手なりやまず、そのまま手拍子になって、再びカーテンが開いて、踊り子の皆さん順にマイクを持ってスピーチ。
大見さん「男性の役で高いヒールをはいたのでふるえました」
みおり舞さん「広い舞台でクラシックで踊ってみたかったので嬉しいです」
川菜さんは感涙にむせて言葉にならないようでしたが、いざ話すとよくしゃべって自分のブログの宣伝も(笑)。などなど。
そのあと真白さんの音頭で恒例の3本〆。拍手のうちにお開きになりました。(22:55)
なおこの「SOB」は7月1〜20日、メンバーが少し入れ替わって「2(セカンド)」として再スタート。これも必見ですね。
- 07/06 11:52
- 見物人