2018年4月30日(月)浅草Rに行って「BRAVI! 2nd
season」の楽日4回目・5回目を見てきました。歌劇をリスペクトしたもので、各景がそれぞれのオペラのスピリットをよく生かしていたと、オペラ音
痴の私も思います。なおイタリアではBravo!は男性歌手へ、Brava!は女性歌手へ、Bravi!は複数の歌手への喝采なのだそうです。以下簡単
に。
喜歌劇「こうもり」序曲が流れ、伊沢千夏さんの声で開演のアナウンス。そして始まります。
1景「ラ・ボエーム」19世紀末のパリを舞台にした若き芸術家たちの青春模様。幕が開くと、まず舞台がすてきですね。カフェに集う男女のお客たち。ロー
トレックの絵のような世界で。やがてミミ役の清水愛(まな)さんのダンスになっていきます。可憐に、時にアンニュイに。
2景「マノン・レスコー」ファム・ファタール〜男の運命を狂わす魔性の女〜の物語。香山蘭さんここは1人で演じます。金髪(似合っている!)で椅子に
座ってスタート。マリリン・モンローやエマニエル夫人みたいに。そして妖艶にセクシーにダンス、ベッドショー。蘭さんはまり役ですね。ちなみに私は、
ファム・ファタールと言われる人は、本当は悪女ではなく人一倍ピュアなだけなんだと思っています。
3景「魔笛」モーツァルト最後のオペラです。夜の女王の倖田李梨さん、3人の娘(侍女?)を従えていますが、一人なかなか言う事をきかない子がいて手を
焼いています。後半は「復讐の炎は地獄のように我が心に燃え」のアリアをバックに母娘の激しい愛憎をポーズベッドで演じていきます。悪役というより彼女
こそ主役ですね。5回目(最終回)では倖田さん「絶叫して地獄に堕ち」ますが、その悲しみ、孤独が痛いほど伝わってきます。
4景「サロメ」新約聖書に登場する、踊りの褒美に洗礼者ヨハネの首を所望したという女の物語。ニナガワマクベスではないですが、舞台を昔の日本に移した
ような、和風の衣裳で巫女的な踊り。解説を聞かないと「サロメ」だとわからないほどですが、小野今日子さん1人でミステリアスに演じ切っていました。
<10分休憩>
この間、映像で次週の出演者の紹介。その後これも映像で今回の作品のヘタウマな解説。
後半になります。
5景「アイーダ」古代エジプトを舞台に、恋と国家の板挟みになった男女の悲恋。ヴェルディの名作です。踊り子さんたち黒いツンブラで奴隷のように両手に
鎖をつけて群舞。やがてアイーダの星崎琴音さんのダンスになりますが、エチオピア王女アイーダの苦悩をよく表していました。それにしても琴音さんなかな
か美巨乳ですね。(^^)
6景「蝶々夫人」おなじみ日本の長崎を舞台とした物語です。
ALLIY(ありー)さん白いパラソルに振り袖で登場、健気にかわいく踊ります。以下ずっと1人で演じます。後半「逢いたくて○ま」に乗ってポーズベッ
ド。歌詞が蝶々夫人の気持ちとピタリと一致して、時代が変わっても女心は同じかと、泣けます。
「蝶々夫人」なら「ある晴れた日に」が来るのが普通ですが、あえてそれを使わず現代曲をメインに構成したことによって
現代人の心にもすーっと入ってくる気がします。最終回では踊っているALLIYさんの目にも涙が。
7景「トゥーランドット」
同じくプッチーニの東洋趣味のオペラから、中国を舞台とした物語。
家来を従えたトゥーランドット(杜蘭朶)姫(伊沢千夏さん)〜絶世の美女だが自分に求婚する男には難問を与え、解けない者は容赦なく殺すという冷酷な
姫〜誇り高く登場。後半は水色のベッド着で優雅に出てくると(2006年トリノ五輪で荒川選手が使って優勝した)「誰も寝てはならぬ」でベッドショー。
しだいに人間らしく、おだやかな表情に。そして光の中、サンサーンスの「白鳥」のコーラスが流れ、あたたかく感動的に盛り上がりました。
いったん幕が閉まって、
再び幕が開くと踊り子7人ダンサー4人が全員そろって笑顔で元気一杯フレンチ・カンカン。手拍子・歓声。そしてALLIYさんの司会でメンバー紹介にな
ります。拍手のうちに終わると客席あちこちからブラーヴィ!の声が。
最終回では拍手鳴り止まず、やがて手拍子に。少しして
再び幕があいて踊り子さん順にご挨拶。そのあと3本〆で盛り上がって終わりました。以上記憶不正確です m(_ _)m
- 05/05 10:28
- 見物人