関東速報
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● 「浅草艶絵巻 9月公演(後)」レポ 

2019年9月18日(水)浅草リトルシアターに行って今月の艶絵巻後半(9/18〜21)の初日を見てきました。
毎月後半は、わりあい新しく参加した人が担当するようですが、新人ながら表現力のある3人、それぞれ艶やかにパフォーマンスを展開してくれました。以
下、簡単に。

1「淪落(りんらく)」林芙美子原作。出演:川合瑞恵
一昨年3月・5月に灯月いつかさんに、今年4月・5月にOtokiさんに演じられた作品に川合瑞恵さんがチャレンジ。
もはやストーリーは追いませんが、同じ演目でも演者によって違う良さがあると改めて感じました。
(終戦直後を思わせる)リンゴの歌が流れ、照明がつくと瑞恵さん下着の上に軽いものを羽織って裸足で登場。持ってきた手提げを小さなテーブルの上に置
き、化粧道具を取り出しながら
「私ね、家の人にないしょで東京へ出てきたんだ」と語り始めます。以下、原作に沿った独白ですが、表情や仕種がうまいですね。お化粧をしながら出会った
男たちとのあれこれを語っていきます。そして
男に乱暴される時の、苦悶の表情ながらほとんど抵抗しない所。悪阻(つわり)の時か下手にささっと駆けていって口をおさえてゲホッ、ゲホッとやる仕種。
などなど演技とは思えない程でした。
お化粧は完成。そして赤い(オレンジ色?)ダンサー衣裳を着てダンスになりますが、あえてセクシーさは出さず、おだやかな笑顔で、体をいたわるように踊
ります。
いったん暗転、そのあと再会した男とのやりとり。ちょっと希望の持てるようなラストに。

2「The life of others」山口六平脚本。出演:初咲里奈、森健太郎
リベルタ○ゴが流れ、照明がつくと舞台に、鳥打ち帽にサングラス、くたびれた服の男(森)が立っています。
いかにもチンピラに変装した刑事。そして下手に向かって「おい、早く来い!」と怒鳴ります。
出てきたのは派手な衣装の女(初咲)。脱色した髪に白い毛皮のコート(ショールだった?)赤い唇、
黒いタイトミニ、そして赤いストッキングに赤いハイヒール。この派手な衣装が意外に似合っています。そして
女「これ外せよ!痛いんだよ」と手首にかけられた手錠を見せます。万引か援交でもしたか。かなり気が強いようです。しばらく2人の言い合いが続きます
が、里奈さんの演技が小気味良いですね。結局、手錠を外してもらい椅子に掛けます。そして取り調べになっていくのですが…
来月も上演されるようなので是非、生でごらん下さい(^^)
ラスト近くになって、男「お前はどこから来たんだ」女「しいて言えば、あの世かな」
これは4月・7月の「The eternal
life」を見た人にはピンと来るのですが、消去されたはずの未来少女ミクの意識が、ちょっと性格を変えて「ムカイキョウコ」に舞い戻ってきたのでは。
だとすると、嬉しい。いったん暗転。
再びリベル○ンゴが流れ、里奈さんダンスになります。すっかりエレガントに、大人の雰囲気で。

3ダンスセクション「十五夜 月光に舞う」出演:加瀬あゆむ
照明がつくと舞台下手に紅葉の小枝を挿した花瓶、横に月見だんご。そして曲が流れ
加瀬さん青地に紅葉を散らせた着物で片手に紅葉の小枝を持ってあでやかに舞います。秋の女神、竜田姫のように。
1・2曲踊ると、帯を解いて上を脱いで襦袢姿になったと思います。
照明は少し暗くなって、舞台を照らす1本のスポットライトを月光に見立てているようです。
女はしばし月を見上げて物思う風情。と、
お供えの月見だんごを1つ摘(つま)jんで、モグモグ。
この、ちょっとお行儀の悪いところがかえって踊りの美しさをきわだたせます。
完璧なものは、その完璧を少しくずさなきゃいけないとか。
そして後半、薄い衣1枚まとってダンス、ベッドショー。ポーズが決まると、艶絵巻では珍しいことですが、拍手が起こります。そんなふうにしてダンスセク
ションが終わると、改めて拍手。

引き続きカーテンコール、メンバー紹介になります。みんな良い笑顔です。拍手・手拍子。
そんなふうにして終わりました。劇場を出たのは午後8時45分ころ。いつもより、早いです。

なお艶絵巻、10月は前半10/16〜19が
夜を巡る女(牧瀬茜)・卒塔婆小町(美樹うらら)・一人芝居新作(黒いひとみ)・杉村サダメ(朱魅)with cast 山口六平 森健太郎、
後半10/23〜26が
カワヒメ(永瀬ゆら)・芥川龍之介原作 SU・ZA・KU(美里流李)・dance review Momizi(内田みる)・
The life of others(初咲里奈)with cast 山口六平  森健太郎 だそうです。

- 09/24 05:57
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