東日本大震災の影響で休止していた東北唯一の
ストリップ劇場仙台ロックが1日(今日)112日
ぶりに営業を再開する。
震災前から赤字続きで、一時は閉館も検討
された国分町の老舗劇場だが、ファンの声援
に後押しされ、再スタートにこぎ着けた。
仙台ロックは約30年の歴史を持つ。
県内だけでなく北海道や九州からも客が
訪れ、来場者は年間1万人を超えていた。
3月11日は公演中に被災。
場内にいた観客や踊り子ら20人はロビーに
避難し、けがはなかったが、壁にひびが入り
照明も壊れた。
経営会社社長の田島勢三さん(70)も家族で
避難し、東京の知人のマンションに身を寄せた。
4月中旬に仙台に戻ると、華やかだった国分町が
一変していた。
旧友が経営する飲食店は相次いで閉店。
余震が続き、夜も閑散としていた。
劇場の修繕工事費は約30万円。
再開しても踊り子に出演料を払えないかも
しれない。
そう考えるとなかなか踏み切れなかった。
閉館することも何度となく頭をよぎった。
そんな時、心の支えになったのはファンの
存在だ。
「大丈夫?」「いつから開くの?」
20人近い常連客が東京や山形から土産の菓子を
片手に駆けつけてくれた。
6月になって再開を決意。工事費は借金で工面した。
震災前は毎週通っていたという福島市の
男性会社員(49)は、
「震災後も様子を見に来たが、このまま
閉まってしまいそうで不安だった。
同じ思いを持つ仲間が集まる場所が
残ってくれて嬉しい」と語る。
田島さんは力を込める。
「ファンの思いに応えて、国分町にもう一度
にぎわいを取り戻したい。
ストリップの灯は絶やしません」
- 07/01 09:28
- もスベ