新宿ニューアート
[投稿する]
●上野綾さん 2015-06-08 (4th) stage

ステージの‥ほぼ全編をハードで重たく、疾走感のある楽曲で覆い尽くしている。最初は白地に黒い柄を散らしたモノトーンのキャミソールミニドレス。ドレスをデコる同系色の布を始め‥衣装を構成するパーツがワンアクションで脱げる造りになっていて、次々と脱ぎ去る度に加速し、キレを増してゆくダンスは、まるで小気味良いシフトチェンジを繰り返してみるみるスピードに乗ってゆくスポーツカーみたいだ。

「脱ぐ」のも速ければ「着る」のも速い。この後、白×赤のキャミソールミニドレスに転じ、ダンス終盤では本舞台右袖近くにしゃがみ込んでホルターネック‥オレンジレッドのミニドレス姿になる。この時、ステージの「流れ」を絶やさぬ為か、ドレスを纏いながら立ち上がり、身体を切り返しつつ首の後ろにホルターネックを結わえ、更にオレンジラメの帯をリボン風に前結びする。そして暫しの激しい舞いの後、赤いキャミソールミニドレスにシフト。どこまでも際限なく高まるボルテージに圧倒される。

舞いの途中‥一本の黒いシャフトをピックアップして華麗に踊る。バトンの様に扱い、剣の様に振りかざした後に勢い良く開かれたそれは黒×ピンクのシンプルな和傘。畳んだ状態では通常の物よりもだいぶ細く‥シャープなフォルム。開かれた後は艶やかに切り返したり、差したままクルクルとターン&ステップを決めたりして、力強く疾走感のあるステージに「彩り」と「華やかさ」を加味している。

激しくアツい‥ダンスパートが「剛」ならば、ベッドショーは「柔」だろうか。膝立ちから上体を後ろに反らし、両手放しブリッジ風に魅せた後、頭をついてから脱力‥ぐにゃりと崩れて仰向けになると、そこから反転し、腰を浮かせて馬蹄型ブリッジ‥更には片脚を真っ直ぐ中天に突き上げて完璧なフォルムを描き出す。これ以外にも数パターン‥有機的に姿態が変転する「超軟体」ポーズベッドを披露し、またLやシャチホコといった定番ポーズに和傘を絡めたスタイリッシュなムーヴで存分に魅せつけての「終幕」となる。

圧倒的な熱量を放つハイパフォーマンス‥なのに涼しげな表情で淡々と演じ続ける。
「東洋のアイスドール」上野綾の so cooooool! なステージ。

- 10/21 23:10
- くるりん


0.HOME