新宿ニューアート
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●かんなさん 2015-11-17 (2nd)(3rd)(4th) stage

(2nd)stage
怖い位の眼ヂカラ。燻らせる姿も様になり、ダンスの小道具としても上手く使う長煙管。ド派手な着物ドレスに何本も髪に挿さる簪。まるで時空を超えて降臨した伝説の遊女が憑依‥したかの様な鬼気迫る舞いで魅せる。中でもステージ奥の壁に両手をつき、尻を突き出して演じるシーンは圧巻だった。曲の「ドン‥ドンドンドン‥」に合わせて打ち付ける様に激しく、音の途切れた「間」にはくねりを効かせて力強くしなやかに。それ自体が別の生き物の様に蠢く‥丸く大きな尻に官能の粋がギュギュッと「凝縮」されているかの様だった。

(3rd)stage
ドミノマスクを被り、ステージに横倒しにした籐椅子に覆い被さる様にスタンバイした体勢からスタートする。途中‥本舞台に件のマスクを捧げる様に見得を切ると奥の壁にマスクのパターンを模した照明が揺らめいたり、盆上のベッドパートでは床に置かれ、ヒップで圧殺するかの様なバンプ〜顔面騎乗の洗礼を受けたり‥と、恐らくは男性に見立てたマスクを象徴的に扱う演出で目を惹く。激しく男を求め、なぶる様なこのシーンに於いても、力強い眼ヂカラは健在だった。

(4th)stage
今迄にも何度か観劇する機会に恵まれた銀河鉄道999〜コブクロに至るハートウォーミングな演目。先述の2作品に共通する鬼気迫るステージ・アクトと、この演目に代表される溢れんばかりの包容力と温もり。相反する要素を一人の踊り子の中に抱え込んで、でも決して矛盾しない。後年の彼女のステージは、唯一無二の「領域」に入っていたんだな‥と、改めて思う。

- 08/06 18:55
- くるりん


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