シアター上野
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●星愛美さん 2014-0811 [4th] stage

黒をベースにパッチワーク風に柄をあしらったカブいた和装。帯はメタリックグリーンとメタリックレッドの二本使い。大きく描かれた魚の絵と自身の名前を記した刺繍が目を惹く大漁旗を振り翳し‥冒頭からスケールの大きな舞いで飛ばしている。ぐぐっと背中を反らせ、片手持ちした大漁旗を水平方向に旋回させるムーヴは「低くて狭い」上野の場内をものともしない。ひとしきり舞い、やがて本舞台の壁に旗を立て掛けると‥懐から白い扇子を取り出して艶やかな舞いに繋げてゆく。帯を解くとカブリに座っていた二人連れの若者客の一人にその端を持たせ‥自身は回転しながら花道を下がる。そして本舞台に至ると残ったもう一本の帯を盆に放ってレッドカーペット風に見せたり‥と、一瞬たりとも「間」を作らないスピーディーな展開は流石。やがて本舞台で片肩を出し、続いて諸肌を脱いで乳房を露出させると‥爪先を内側に向け、膝を折ってよろめきながら盆に至る。日舞のエッセンスが薫る「千鳥足」のムーヴが何とも風情たっぷりで‥艶かしい。携えた扇子を少し開いて口元に寄せると、盃をクイッ‥とやる様な仕草。曲は「黒田節」だったろうか。レゲエのリズムにバイオリンの旋律‥という凝ったアレンジが、ポップでキッチュなこの人のステージに良く合っている。ステージラストはダンスベッド。エッジの効いた音楽とムーヴで魅せる。途中‥件の大漁旗を素肌に纏い、そこから全裸で振り回すダイナミックな舞いに繋げてゆく。最後は静かな曲に乗せて花道から本舞台へと下がり‥旗を絡めながら美麗なポーズを切っての「終幕」となる。

- 09/04 17:20
- くるりん


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