シアター上野
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●愛子さん 2015-01-18 (3rd)(4th) stage

黒のブラトップにダークグリーン‥シースルーのアラビアンパンツ。ウェストラインを廻るゴールドのコインアクセサリー。足元は素足。足首を彩るアンクレットは煌めくゴールドのフリンジが印象的なデザイン。適度にエッジの効いた動きで手堅くダンスパートを纏めると、体感的にはステージの半分以上を占めるエアリアル・フープへと移行する。フープに腰掛け‥上体を反らすと、頭が床上ギリギリの高さでホールド。フープの回転もゆっくりで、彼女自身の動きも決して速くはない。だけどそれ故に、通常のエアリアルでは素早い動きに幻惑されて詳かにされない‥どの様にしてそのポーズを繋いでいるのか、姿勢を紡ぎ出しているのかが、白日の元に晒される。彼女の場合、足の親指と人差し指の間にフープを挟み込んでホールドする場面が多く見られた。至近距離でゆっくり身体を切り返し‥姿態が様々な変遷を見せる度に、関節の軋み、筋肉の緊張と弛緩が生々しく伝わって来る。最も当の彼女自身は、満たされて穏やかな表情を絶やす事なく‥肉体に掛けられているであろう過大な負荷を微塵も感じさせない。

狭い場内&低い天井のシアター上野。「空中パフォーマンス」にこれほど不向きな劇場もそうそうないと思うけれど、それを逆手にとった「エアリアル解体新書」的なステージでしっかりと魅せてくれた。

- 02/22 01:30
- くるりん


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